国際的に活躍するエコノミストであり、日本屈指の教育者でもある、島田晴雄氏。世界恐慌の今を生き抜く策とは何か。日本人として、社会人として、私たちは如何に仕事に向かうべきか―。
経済のプロとも言える島田氏に、現代を生き抜くポイントから、転職活動に対するアドバイスまで率直に語っていただきました。笑顔が溢れる島田氏の言葉を聞けば、誰でも必ず元気になれます!

今の若い人たちは、ちょっとおとなし過ぎるように感じます。もっと戦うべきで、怒ってもいいくらいです(笑)。私は朝目覚めたら、「今日は何をしでかしてやろうか」と思って一日をスタートさせています。若い読者のみなさんも元気を出していきましょうよ!
今日から4回に渡って、人生や仕事について、みなさんにエールを込めてお話しますので、よろしくお願いします。
現在、100年に1度の経済危機と言われています。多くの人が悲観的に捉えていますが、資産価値が下がっているので買い場で、裏から見ればチャンスとも言えるかもしれません。高額で手がでなかったビルや工場が買えるようになって、実際に動き出している経営者もいます。また、ご存知の通り、リーマンブラザーズが粉々になってしまいました。けれども、破綻した後に、優秀な人材だけはすぐに他の企業に引き抜かれていきました。如何なる状況でも、自分自身を磨いていれば怖がる必要なんてありません。あらゆることに興味を持って、感性を研ぎ澄ませれば、それが実力に繋がるのです。
最近は若い人たちの感性が、落ちてきています。特に大学生は顕著です。一昔前まで死ぬ気で受験勉強をしましたが、全入学時代を迎えました。確かに競争率10倍といった難関校は存在していますが、五指に入る大学だけです。全国にある740大学のうち、8割以上はAO入試を通年で行っていないと成り立たない状態にあります。
選り好みさえしなければ誰でも大学に入学できるので、学生に勉強しようという意識は最初からないのです。どうやったら学生をエキサイトさせられるかというと、その方法はありません。多くの学生たちは、ナマコのようにフニャフニャと掴みどころがなく、何に対して無反応なのです。こういう態度は非常にもったいないです。損をした生き方をしていることに早く気付いてほしいです。
みなさん、ちょっとマルコポーロを考えてみてください。東の方面に国があるらしいというだけの情報で、彼は一生をかけて中国に到達しました。あるいは、地球は丸いと信じたコロンブスは、イザベラ女王の援助を受け、決死の覚悟でインドを目指して大航海に出、アメリカ大陸を発見しました。中津藩(今の大分県)の貧しい藩の下級武士の次男に生まれた福沢諭吉は、外国人がいると噂を聞いて、山を越えて長崎の出島に行って砲術を学びました。
ちょっと耳にしたことでも、好奇心をもって行動することが立派な人間像を作るのです。就職のために、あなたの人生があるのではありません。就職という狭い視野で考えるのではなく、最高のものを求めて、どこまでも探しに行きましょう。
大学というのは、たまたま先生が居るだけの場所です。入学した大学が退屈であれば、別の大学に行って授業を受けたらいい。聴講かも知れませんが、誰も文句を言う人なんていませんよ。こんなに面白い授業があるのなら、もっと頑張ろうって気持ちに奮い立つはずです。そして、そこで得たことを面接のときに経営者に語ってご覧なさい。きっとあなたは採用されますよ。
社会人でも同じです。たとえば、フランスのボルドーには、65ヶ所しかワイン畑がありません。すべてを味わってみて、どれが最も美味しいワインかマスターしたらいいじゃないですか。良質なワインをたくさん飲むと、本当に優れたワインがわかるのです。それが感性なのです。
あなたは何をもぎ取りたいのか。命を懸けて何を欲しいのか、何を知りたいのか。良いものを求めてどこかに行こうという気持ちが湧かないのは、この問題意識がないからです。どんな些細なことにも興味を持って、あなたの感性を呼び起こしてください。そうやって実力を磨いていれば怖いものはありませんよ。








