




「次はタリーズコーヒーをアジアへ展開する」新たな挑戦に着手した今、多忙を極める松田公太氏。そんな中、『Challenge ~自分を信じて突き進め~』の第二回目は、松田公太自身の仕事に対する思い、今転職を考えている読者に向けたメッセージをテーマにお話しいただきました。
前回お話した通り、私は大学入学までの間、父親の仕事の関係でほとんど海外に暮らしていました。刺身や寿司を食べていることを周囲からバカにされ、それまで日本人を意識することは少なかったのですが、初めて文化の違いを痛感しました。自分自身を否定されたような気持ちになり、傷つきました。互いの文化を知っていれば、戦争や軋轢は起きません。相手の国のものを食べれば興味がわき、文化を身近に感じるようになります。日本の文化を発信するだけでなく、海外のものを取り入れることも“食の架け橋”になると思い、タリーズの日本展開にも取り組んできました。
現在、私が住むシンガポールでは、いつも和食レストランに行列ができています。日本人が驚くほど、和食は世界で愛されています。将来は日本の素晴らしい食文化をもっと広げて、世界にたくさんの架け橋を作っていきたいという想いを持っています。 これが、私のすべての原動力です。もし将来について悩んでいたら、まずは1年後、2年後のビジョンを持ってみてください。そして、その光に向かって一歩ずつ進んでいってほしいです。
「松田は、喫茶店のマスターになったのか」タリーズを始めたばかりの頃、銀行員時代の元同僚から驚かれたことがありました。しかし、人にどう思われるかなんて、そんなに大きな問題ですか。私がやろうとしていることを知らないので、理解を得られなくても当然ではないでしょうか。自分さえ信じていればいいのです。目標があれば上を見ているだけなので、周りの雑音はまったく関係なくなります。銀座にタリーズ1号店を出店するために7000万円の借金をしたときも、私は不安も恐れも皆無でした。
たとえば、年収1000万円の大手企業から、年収500万円の中小企業へ転職。そこには、たった500万円の差だけしかないのです。こんな些細なことで、大事な判断を鈍らせないでください。仕事で失敗したとしても、家を取り上げられないですし、飢死することもありません。チャレンジとは、もっと幸せになること。グチばかりの嫌なところに居続けても、幸せを掴めるはずがないのです。周りから何を言われても、本当に自分が行くべき方向を見定めることが何より大事です
最近では、日本でも転職がポジティブに捉えられてきています。大変良い傾向だと思いますが、転職には自分を磨くグッド・スパイラルと、その逆のバッド・スパイラルの2つがあります。両者の違いは、成長を考えて転職したかどうか。新しい会社は自分がもっと成長できるかを考えることが重要です。人間関係など目先のことで職場を変えても、バッド・スパイラルから永遠に脱出することはできません。
それから、転職を考えている人は「今の会社でできることはないか?」と冷静に自問してみてください。すべてやりきったのであれば、次の目標のための転職にチャレンジするべきです。経営者の方に叱られるかもしれませんが、就職をしても会社に一生いると思う必要はないのです。それより、どうやって自分がより成長できるかを考えることこそ、自分自身にも会社にも大きなメリットになります。私はいつも自分の成長に向かって、まっすぐに生きています。みなさんも己を信じて突き進んでほしいです。
<某月某日 東京タワーが見える都内某所にて>
「Challenge ~自分を信じて突き進め~」は、次回に続きます。
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松田公太 Kouta Matsuda タリーズコーヒー インターナショナル ファウンダー 1968年宮城県生まれ、東京育ち。著書『仕事は5年でやめなさい』ではこれまでの人生や仕事について語り、多くのビジネスマンに刺激を与え続ける。銀行員を辞めて「タリーズコーヒージャパン」を立ち上げたことは有名だが、現在は「タリーズコーヒーインターナショナル」を設立し、アジア各国での進出を手がけている。拠点をシンガポールに移し、日本とアメリカ、アジア各国でビジネスを展開する多忙な日々を過している。 |
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