松田公太インタビュー

転職・求人情報の「賢者の天職」特別企画 松田公太氏連載ロングインタビュー

松田公太写真
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早くも10回目を迎えた、松田公太氏による独占インタビュー『Challenge ~自分を信じて突き進め~』。今回は、数々寄せられている読者の方からの質問や疑問にも答えていただきました。

期日を決めて悩む

前回もお話したように、アジアで新たに和食ビジネスを始めようと今まで準備を進めてきました。ところが、昨今の金融危機と不景気により、シンガポールの飲食業界も想像以上に打撃を受けてしまい、以前は予約の取れなかった人気店でさえ、空席が目立つほどです。そのような状況を踏まえ、今はオープンのタイミングを見計らっています。登山の際、ベースキャンプを作ってみんなで行こう!という時に大吹雪だったら、断腸の思いですが、吹雪がおさまるまで一旦待つことも大切です。悩んだときは、状況を把握するとともに、様々なデータを収集して客観的に分析することも大事です。そして、期日を決めてじっくり考えるのです。これまでこのサイトを通じて発信してきましたが、目標はデッドラインを明確に設定して掲げるべきです。同じく、転職をすべきかどうか、決断に悩むときも、期日を区切って考えてみてください。

私の心の中には、日本の文化を海外へ伝えたいという想いが常にあります。特に、日本の職人の技を必要とするビジネスに興味があります。例えば、トランジスタラジオは何度も改良を重ね、技術が進化してきました。こういった緻密な作業を必要とするビジネスは、日本が圧倒的に強いですよね。私も日本料理などの手の技能を世界に伝えていきたいと考えています。それを広げることで、「日本」の魅力をもっとたくさんの方々に、身近に感じていただき、国境を超え、互いの理解が深まることを願っています。。みなさんも様々な悩みや迷いがあると思いますが、時には悩みながらも、自分の夢に向かって一歩ずつ踏み出していってください。

 

[読者]
現在、私は転職活動中です。大学卒業後、就職せず語学留学を9ヶ月間経験し、それから中途採用で入社しました。しかし、前職の仕事内容は空港の倉庫内作業で、現場作業のみの職場で、将来的に考えて5ヶ月で退職してしまいました。アルバイトでアパレル販売員の経験があり、最も自分の才能を生かされるのは、人と接する中でお客様に提案したり、アイデアを出したりする業務だと思いました。自分のやりたいことを見出せたのですが、前職を短期間で退職しているため、次の就職先選びに慎重になっています。会社選びの際の重要事項は何でしょうか?

[松田]
企業の選択は、大手か中小なのかでまた違ってくると思います。ご自身の才能を生かしたい、アイディアを出したり、提案したいという積極的な想いがあるなら、中堅もしくはベンチャー企業でチャレンジをしてみてはいかがでしょうか?その場合はとくに会社の経営理念が大事になってきます。大企業では、規模が大きすぎて全体像がわかりにくいという一面がありますよね。お城の塀を作ると考えても、ずっと石を砕く作業だけで終わることもあるのが大企業です。一方、中堅やベンチャーでは、経営者の考えが非常に大きなウエイトをしめます経営者が仕事に対してどのような“目的”を持っているのかをきちんと見極め、それが今後自分の進むべく方向性とマッチしているかを検討した上で、企業を選んだほうが良いでしょう

[読者]
転職を考えているのではなく、昨秋から幼児教室のフランチャイズビジネスを始めました。起業の大変さはわかっていたつもりですが、思っていた以上に苦戦しております。目的や目標そして戦略を具体的に立て、絶対に成功させると信じることはもちろんですが、ビジネスを始めた初期には修正がつきものと思います。目標設定を変更する場合、迷いが生じることが多々あります。例えばプログラム内容の変更や、それを決めるタイミングです。個人の経験とビジネスセンスが問われるのでしょうが、判断に迷うときどのようにされているのか、ご経験談をお聞きしたいです。

[松田]
ベンチャー企業ではDay to Dayのオペレーションからすべて社長が判断しなくてはいけません。営業時間や従業員のシフトタイムなど細かい事に始まり、メニューの変更やプログラムの改善、そして中長期事業計画や資本政策など大きなことまで、判断と決断の繰り返しです。
考え込んでしまうことも多いでしょう。しかし、悩んだ時、必ず立ち戻っていくべきは、経営理念や自分自身のポリシーです。大きなリスクを背負って起業の道を選んだのですから、何か強い想いを持っているはずです。是非、そこに立ち戻ってみてください。ちなみに、私は食に関わる仕事を続ける以上、「体に良いもの、害がないもの」をポリシーとして持っています。以前、ある米国大手ファーストフードからアジア全域の社長なってくれとオファーをいただいたことがあります。けれども、その会社は体に良くない油や原材料を大量に使っていた為、御断りしました。

 

「Challenge ~自分を信じて突き進め~」は、次回に続きます。



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松田公太 Kouta Matsuda

タリーズコーヒー インターナショナル ファウンダー
Face+by Yamano Asia Pacific会長

1968年宮城県生まれ、東京育ち。著書『仕事は5年でやめなさい』ではこれまでの人生や仕事について語り、多くのビジネスマンに刺激を与え続ける。銀行員を辞めて「タリーズコーヒージャパン」を立ち上げたことは有名だが、現在は「タリーズコーヒーインターナショナル」を設立し、アジア各国での進出を手がけている。拠点をシンガポールに移し、日本とアメリカ、アジア各国でビジネスを展開する多忙な日々を過している。

著書 仕事は5年でやめなさい
「仕事は5年でやめなさい」
サンマーク出版刊